WWF(World Wide Fund For Nature:世界自然保護基金)は遺伝子組換え樹木の安全性が確認されていないとして、遺伝子組換え樹木の商業生産を中止するモラトリアムを要求し、遺伝子組換え樹木の安全性を長期的に検討するよう要求している1)。遺伝子組換え樹木に関する議論は、OECDのワークショップでも行われている。
遺伝子組換え樹木の栽培による環境影響への懸念
遺伝子組換え樹木は、寿命が長いことから長期にわたる管理とモニタリングが必要なことは事実である。IUFRO(International
Union of Forestry Research Organizations)の「遺伝子組換え作物とプランテーションのリスクとベネフィットに関するポジションペーパー」においても、遺伝子組換え樹木の栽培においては、森林の多様性が失われるなどの環境影響が懸念されることを認めている。