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生物の持っている働きを有効活用する、
それがバイオテクノロジー。
バイオテクノロジーは、バイオロジー(生物学)とテクノロジー(技術)の合成語で、いろいろな生物が持っているいろいろな働きを、私たち人間の生活に役立つように利用する技術の総称です。言葉自体は1980年頃に生まれた新しいものですが、昔から行われている作物の「栽培・育種」や発酵食品を作るのも、バイオテクノロジーです。
例えば酒、ワイン、ビール、みそ、しょうゆ、納豆、ヨーグルトなどは「発酵」というバイオテクノロジーで作られます。これらの中でも酒類は古く紀元前から作られていたものがあります。19世紀の中頃に発酵が微生物の働きで起こることが分かって以来、利用する微生物(酵母、カビ、バクテリアなど)の改良がなされ、よりよい製品ができるようになりました。
20世紀後半の「遺伝子組換え」や「クローン技術」に始まり、近年注目を集めているのが、「iPS細胞」(人工多能性幹細胞)などを用いた再生医療技術や、「ゲノム編集」などの新技術です。すでに医療や食品分野に適用されはじめていて、他にもエネルギーや環境のさまざまな課題解決に貢献することが大いに期待されています。人類が自然の一環として上手に生きていくための技術、それがバイオテクノロジーなのです。
バイオテクノロジーの可能性はまだまだ無限。
バイオテクノロジーの応用分野は、食品だけにとどまりません。エネルギー開発、医療分野、ごみ問題など身近な生活環境から、果ては地球環境の保全まで、幅広い分野においてその活躍が期待されています。すでに、植物由来のものや土壌中や海水で自然に還る新素材のプラスチックや様々なバイオ医薬品が実用されると共に、アレルギーを起こさない食品や生ごみなどを燃料源とするバイオ電池の研究などが進められています。
地球で暮らす私たちの生活のすべてに、深く関り、真の意味で豊かな未来をつくる技術といえるでしょう。 |
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更新日: 2018年3月5日
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