植物工場
環境にも人にもよい、高付加価値植物
植物工場とは、環境を制御して植物を計画的に生産するシステムです。今回、2種類の植物工場をご紹介します。
閉鎖された空間の中で太陽光を使わずに人工光を利用して、光、温度、湿度を完全にコントロールして溶液培養（水耕栽培）を行う「完全人工光型・植物工場」と、温室等の半閉鎖された空間で基本的に太陽光を利用して湿度調整等を行いながら植物を育てる「太陽光・人工光併用型植物工場」です。前者は害虫や病原菌が侵入しないため、汚染されないクリーンな野菜の安定提供が可能で、現在、すでにサラダ菜やハーブ等の野菜が生産されています。
植物工場と遺伝子組換え技術のコラボレーションで栄養価が高い、医薬品原料になる等の高付加価値植物を大量に生産することが可能となります。2013年に日本ではじめて遺伝子組換え植物からイヌ用の薬が開発され、翌年に販売が開始されました。
※植物工場は管理された閉鎖的空間のため、遺伝子組換え植物の試験栽培に大変適しています。
きちんと審査！安全なものだけが商品化！
遺伝子組換え技術の安全性は、国際的に認められたルールに基づき、多くの省庁で評価や審査を受けています。食品や飼料として安全かどうか、また、環境に対する影響も確認された上で、承認されたものだけが商品化され、流通しています。