バイオの進歩で様々な治療に貢献
青カビから発見されたペニシリン(抗生物質)が、第二次世界大戦で負傷した多くの兵士や市民を感染症から救ったことからはじまり、現在は糖尿病の治療薬として有名なヒト型インスリンの、遺伝子組換えによる安価で安定した生産など、バイオテクノロジーは病気の治療に大きく貢献しました。この他にも抗がん剤やC型肝炎に有効なインターフェロンなど、数多くのバイオ医薬や抗体医薬が患者の救世主となっています。
遺伝子から新型インフルエンザを検出
インフルエンザウイルスには、大きくA型、B型、C型の3つの種類があり、特にヒトの世界で流行して問題となるのはA型とB型です。A型は非常に変異しやすく爆発的な流行も引き起こし、ヒト型、鳥型(ニワトリ等)、ほ乳類型(ブタ等)に分類されます。
抗原抗体反応を利用した「免疫法」という検出法ではA型かB型かが特定できます。また、「PCR法」を用いてウイルス特有の遺伝子パターンを調べることで、ヒト型か、鳥型(ニワトリ等)か、ほ乳類型(ブタ等)かが分かります。インフルエンザの検出方法にも遺伝子が関係しています。