みんなのバイオ学園

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江戸時代スペシャル

2.バイオテクノロジーで火薬を作る

「おしっこから火薬を作る。」
誰がこんなことを見つけたのでしょうか?

ユネスコの世界文化遺産に登録された五箇山の合掌造り集落。
ここに江戸時代からのバイオテクノロジーがありました。

囲炉裏の床下にすり鉢状の穴を掘り、これに、土、蚕糞、鶏糞、藁、枯草などを交互に積重ねた後、おしっこを大量にかけて、土をかぶせて発酵させます。

寒い冬は囲炉裏の余熱で温めながら、年1回くらい混ぜ返して、5〜6年発酵させます。すると微生物がおしっこの成分の尿素をアンモニア→亜硝酸→硝酸と変化させて硝酸を含む塩硝土ができます。
これとカリウムを含む灰汁と煮ることで、火薬の原料「硝酸カリウム」ができるのです。

堆肥などに自然にできた硝酸塩を採取するという他藩のやり方に比べて、この方法は明らかに優れています。
加賀藩は江戸時代、300年以上の間藩直轄で、バイオテクノロジーを使って火薬を作っていました。

この塩硝を運んだ五箇山から金沢に抜ける山道は「塩硝街道」と呼ばれています。また五箇山にはこの技術を展示している「塩硝の館」があります。

<もっと詳しく知りたい方へ>

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