情報解析技術と実験技術の融合解析を基盤とした産業用スマートセル構築技術の開発
- 培養データ駆動型ダイナミクス解析技術開発（産総研）
- 発酵槽培養における生産性低下因子探索技術開発（産総研）
- 代謝モデルバリエーション生成技術（京大、医薬基盤研）
- 可溶化蛋白質高発現化手法（産総研）
- ジャー環境下での安定蛋白質変異体設計法開発（産総研）
生産能・収率・生育速度・生産フェーズ等で定義される生産性の最適化を可能とする産業用スマートセル構築技術の開発を実施しています。
私たちの開発している情報解析技術は、育種におけるさまざまな開発フェーズに対応できるように
- 細胞内で何が起こっているのか？
- 生産性を低下させる因子は何か？
- 生産性を向上させる為にはどう解決すれば良いか？
という現場からの問い（ニーズ）に対して、その要望に応えるところから開発を開始し、具体的な提案ができるものとなっています。
これら一連の産業用スマートセル技術の開発は、ラボスケールでのスマートセル構築でこれまで培ってきた情報解析技術と実験技術の融合解析を基盤とし、生育速度、収率、生産フェーズおよび標準化された培養で生じる各種ストレスを考慮した上で実施しています。特に、ダイナミックに変化する培養槽や宿主細胞内の様相を時系列に計測した膨大な培養データやマルチオミクスデータを最先端の深層学習を含む情報技術によって解析し、上記の目的を達成する本技術は、生物生産のデジタルトランスフォーメーション（Dx）を起こすものと言えます。これらの産業用スマートセル構築技術を用いて、実際に
- 大腸菌等産業用スマートセル構築（ナイロン等のポリマー原料生産）
- コリネ菌産業用スマートセル構築（芳香族化合物）
- 油脂酵母産業用スマートセル（脂溶性化合物）
- 糸状菌産業用スマートセル（産業用タンパク質）
の産業用スマートセルの構築を実際に行っています。更に、実際の構築現場からのフィードバックを受けて、情報技術の改良は繰り返し行われ、生産性の更なる向上、開発のスピードアップを実現しています。