個別技術紹介

細胞内因⼦量制御技術開発

ジャー環境下での安定蛋⽩質変異体設計法開発

(国研)産業技術総合研究所、
東北⼤学、⿅児島⼤学、信州⼤学

技術の説明

ジャーファーメンターなど⼤規模設備での培養では、培養液の環境がしばしば過酷なものとなる。具体的には、pH、酸化・還元条件が変化する。また反応⽣成物が、酵素と反応し、結果毒性をもたらすこともしばしば起こる。
そこで、我々は、特殊な環境下でも機能するように安定化する⼿法を開発している。これまでに分⼦動⼒学(MD)シミュレーションを⽤いて、様々な変異体の熱安定性を調査し、耐熱性が⾼いと思われる変異体を予測してきたが、それらを実験による合成・測定を⾏い、実際に熱安定性があること、活性が保たれることを確認できている。今後は、ジャー培養時に起こる特殊な溶媒環境(低pH、酸化条件など)を計算機上に再現し、その環境下で多数変異体のシミュレーションを⾏い、ジャー環境下でも安定・失活しない変異体の探索を⾏う予定である(図)。

応用先

  • 様々な過酷な環境(pH、酸化、反応性が⾼い化合物共存下)での蛋⽩質の安定化

参考資料

  • Irumagawa, S. et al.: Rational thermostabilisation of four-helix bundle dimeric de novo proteins, Sci. Rep., 11(1), 7526-7526(2021)

最終更新日:2022年11月12日 23:35