遺伝子研究でできる、新しい農作物の技術をご紹介します。
「遺伝子組換え」で、オレイン酸の含有量を従来の大豆の3〜4倍に高めた大豆です。オレイン酸は、体に良い油として人気を集めているオリーブ油にも含まれている脂肪酸で、悪玉コレステロールを下げる働きをもち、生活習慣病の予防に役立つといわれています。
さまざまな性質を持たせたイネの研究開発が進められています。
世界中で4億人がビタミンA欠乏症で苦しんでおり、毎年200万人の子供が亡くなっています。体内でビタミンAに変わるベータカロテンを「遺伝子組換え」で多く含ませたお米「ゴールデンライス」が開発され、2021年にはフィリピンで商業栽培が認可されました。
熱帯地域の伝染病にコレラがあります。ただし、ワクチンの接種にはかなりの費用がかかるため、多くの子供たちが治療を受けられていないのが実情です。「遺伝子組換え」によりコレラワクチンを含んだバナナが、熱帯地域の人たちを救う可能性を持っています。
従来のカフェインレスコーヒーは、カフェインをとり除く課程で、うま味成分にも影響をおよぼしていました。そして現在、味、香り、コクなどコーヒー本来のおいしさをそのままに、カフェインの含有量のみを減らすことが科学的にも実証された、「コーヒーの木」の研究開発が進められています。
心筋梗塞、妊娠中の方、睡眠障害など、カフェインがもたらす影響でコーヒーが飲めなかった方にも、近い将来おいしいコーヒーが飲めるようになりそうです。
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