問い:生徒「私の『個人遺伝情報』が誰かに漏れたり、コピーされたらどうなるのでしょうか。」
答え:ジョー先生「それは、とても大変な問題です。『個人遺伝情報』の扱いにはとても細やかな注意が必要です。」
「個人遺伝情報」が漏れると、就職、結婚、保険加入、就学まで影響を与えかねない重要な問題となってくるかもしれません。
だからこそ、その情報管理はより細やかな注意が必要となってきます。
このようなことから、生活者を守るために、日本を含む世界各国で「ガイドライン」づくりが行われています。
- 世界各国で「ガイドライン」づくりが行われています。
- 1964年「ヘルシンキ宣言」世界医師会
医学研究は、全ての人間に対する尊敬を深め、その健康および権利を擁護する倫理基準に従わなければならない。被験者の生命、健康、プライバシーおよび尊厳を守ることは、医学研究に携わる医師の責務である。
1964年以降、医学の進歩にあわせて数回改訂。特に2000年にはゲノムやクローンの研究に対応して大きく改定された。
- 1997年「ヒトゲノムと人権に関する世界宣言」。ユネスコ/UNESCO(国連教育科学文化機関)
遺伝子による差別やクローン人間作りなどを禁止した国際的な倫理指針。
第2条「何人も、その遺伝的特徴にかかわらず、その尊厳と人権を尊重される権利を有する。」
- 2003年「ヒト遺伝情報に関する国際宣言」
ユネスコ/UNESCO(国連教育科学文化機関)
個人遺伝情報を収集したり使用したりする際は、人権、人の尊厳、基本的自由を保護しなければならない。個人遺伝情報は診断や医学研究のためにだけ集めることができ、差別のために個人遺伝情報を収集してはならない。
- 日本でも、ガイドライン・指針が策定されています。
- 文部科学省、厚生労働省、経済産業省の共同指針
「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」
【平成16年12月に全部改正、平成17年4月に施行】
研究者が遺伝子解析研究を行う際のガイドライン。遺伝子解析研究のためには患者本人の同意が必要。個人情報の漏えいを防止する方法が規定されています。
- 経済産業省「経済産業分野のうち個人遺伝情報を用いた事業分野における 個人情報保護ガイドライン」
【平成17年4月に施行】
個人遺伝情報を安全に保護するためには、厳格な管理の下で適正に事業を実施することが不可欠です。事業者が遵守すべき措置を明らかにするためのガイドラインが策定されました。
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