第6回バイオインダストリー大賞、バイオインダストリー奨励賞の 表彰式・講演会を開催しました
"最先端の研究が世界を創る-バイオテクノロジーの新時代-" をスローガンに、(一財) バイオインダストリー協会(JBA)が2017年に創設した「バイオインダストリー大賞」と「バイオインダストリー奨励賞」。第6回目となる今年は、10月12日(水)、BioJapan 2022の会場であるパシフィコ横浜にて表彰式と講演会を執り行った。
表彰式
CCOVID-19への対応として、240人収容のセミナールームを定員120名で人数制限し、表彰式・講演会を開催した。第6回のバイオインダストリー大賞は、第一三共(株) 執行役員 オンコロジー第一研究所 所長 兼 ヘッドオブグローバルオンコロジーリサーチ 我妻利紀氏を代表とする技術開発研究チームの「新世代抗体薬物複合体DXd-ADC技術の開発」に関する研究が選ばれた。また、バイオサイエンス、バイオテクノロジーに関連する応用を指向した研究に携わる有望な若手研究者を表彰する奨励賞には11人の新進気鋭の若手研究者が選出され、それぞれにJBA阿部啓子会長から、表彰状、賞牌が授与された。
(前列左より)阿部啓子JBA会長、第一三共(株)の我妻利紀氏、阿部有生氏、相澤益男選考委員長
後列左より)第一三共(株)の中田隆氏、内藤博之氏、扇谷祐輔氏
大賞受賞業績・詳細はこちら
(前列左より)阿部啓子JBA会長、奨励賞受賞者(藤田氏、杉山氏、簡氏、星野氏、渡邉氏)、関実選考委員長
(後列左より)小川順選考副委員長、奨励賞受賞者(白井氏、瀧澤氏、市橋氏、田中氏、吉見氏)、柴田大輔選考副委員長、長棟輝行選考副委員長 *右上段 受賞者(村山氏)
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大賞受賞記念講演会
表彰式の後、大賞記念講演が我妻利紀氏から行われた。我妻氏からは、DXd-ADC技術の発想から創薬開発までの道のりについて、開発スタートから複数の技術を組み合わせることを前提として研究体制を構築したことや10年以上にわたり研究開発を粘り強く継続することにより技術の完成度を高めてきたことが紹介された。また早く患者様に提供するために事業体制を一新したこと、臨床開発も国内外の迅速審査制度を活用した事例が紹介された。最後に今後の展望について「この技術からさらなる新薬を開発し患者様に届けたい」という使命感に溢れた姿勢が熱く語られ、100名を超える参加者は熱心に耳を傾けていた。
ご講演中の第一三共(株)我妻利紀氏
奨励賞ショートプレゼンテーション
ひき引き続き、奨励賞受賞者による、ショートプレゼンテーションを行った。6分間という短い時間にバイオ産業の発展に繋げる基礎研究への熱い想いを凝縮し、インパクトのある内容が11名の受賞者から語られた。
ショートプレゼンテーションの様子
今年は大賞・奨励賞受賞者を対象としたミキシングの機会として受賞祝賀懇親会を開催し、阿部会長、選考委員との歓談などでひと時を過ごした。また奨励賞受賞者の交流機会の一環として、バイオインダストリー奨励賞の受賞者を対象に座談会形式での受賞者インタビューを行った。その詳細は、機関誌「バイオサイエンスとインダストリー(B&I)」Vol.81 No.1(2023年1月発刊予定)で報告する。