テンプレート酵素選定技術

バイオものづくり産業において、バイオ変換に最適な酵素の選定は産業競争⼒の源泉です。従来、酵素の選択は既知の情報から⼈間の頭脳で⾏われているため、利⽤する酵素変換と酵素活性はEC番号に限定されています。データベースの酵素遺伝⼦情報は増加の⼀途を辿り、膨⼤な酵素配列情報からバイオものづくりに最適な酵素を選定する必要があります。
我々は、反応特異性の観点から『テンプレート酵素（広い基質特異性と⾼い触媒効率を併せ持つ）』を探索する技術「ムサシメソッド」を開発しました。この技術によってデータベースに存在する数万種類を超える酵素配列から迅速にテンプレート酵素候補を絞り込み、ロボティクスによって基質特異性や触媒効率などのデータを幅広く集積することで、テンプレート酵素を体系的に取得できます。これによって、EC番号に基づく酵素探索に捉われず、『超⾼活性型酵素』や『新規活性酵素』を網羅的に獲得することができます。

• 新規活性酵素や超⾼活性酵素の取得を⽬指している⽅
• 新規物質バイオ⽣産系の創出をお考えの⽅
• 有⽤物質の⽣産性向上をお考えの⽅
• データ駆動型研究にご興味のある⽅

• 蓮沼誠久ほか︓微⽣物の⾼速育種を実現するスマートセル創出プラットフォーム, 化学⼯学, 86, 157-160 (2022)
• Vavricka, CJ. et al.: Machine learning discovery of missing links that mediate alternative branches to plant alkaloids, Nat. Commun., 13,1405 (2022)
• 特願2022-57114