MDシミュレーションによる蛋白質耐熱化
亀田 倫史
国立研究開発法人産業総合研究所
個別技術紹介
亀田 倫史
国立研究開発法人産業総合研究所
分子動力学(MD)シミュレーションを用いて蛋白質変異体群を分析し、その熱安定性(変性温度)を高精度で予測できることを発見した。本手法に基づき、耐熱化変異体を設計し、実際に安定性が向上することを確認した。
本研究では、分子動力学(MD)シミュレーションを用いて、蛋白質の耐熱化(熱安定性の向上)に取り組んだ。
蛋白質変異体群を高温でシミュレーションし、変性するまでの時間を推定した。
得られた時間は、実験により得られた変性温度とよく相関することを発見した。
そこで、様々な変異体のシミュレーションを行い、耐熱性が向上すると思われる変異体を推定した。
それらを熱測定実験で実際に耐熱性が向上することを確認している。
本手法は立体構造が解かれている酵素であれば、なんでも適用することができる。
最終更新日:2022年11月14日 11:46