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奨励賞受賞者講演 第2弾/ 「 自然の複雑さを紐解き細胞の可能性を引き出し種を超える~次世代バイオが築くイノベーションの夜明け~」

  • 大賞・奨励賞
更新日:2025年1月14日
バイオインダストリー奨励賞第8回受賞者特別企画講演 第2弾を開催いたします。

開催概要

【開催日時】 2025年2月13日(木) 15:00~17:00 

【会場】 Zoom配信

【定員】 200人

【主催】 (一財)バイオインダストリー協会 広報部 大賞・奨励賞事務局

自然環境の複雑性を解き明かし細胞の潜在能力を引き出し種の壁を越えた新たな生命の可能性を追求する。2024年度バイオインダストリー奨励賞を受賞した3名の研究者は、それぞれ独創的な視点と先端技術でバイオの未来を切り拓いています。本講演会では、実際の気象条件を再現して予測精度を高める野外トランスクリプトミクス、酵母細胞内の酵素集合体がもたらす代謝効率化、そして受精前障壁の分子機構解明による作物育種の新境地について、最新成果と応用の可能性をご紹介します。

プログラム

15:00~15:10

オープニングトーク JBA事務局

15:10~15:45

「野外環境におけるトランスクリプトーム変動の解明・予測とその応用」
永野 惇 氏(龍谷大学 農学部・教授)
生物が本来生育する野外環境は、温度や光が複雑に変化するため、実験室環境で得られた知見を野外に当てはめるのは困難です。我々は野外での遺伝子発現を捉えるため、大量のトランスクリプトームデータと気象データを統計解析する「野外トランスクリプトミクス」を確立しました。また、多様な環境を再現するシステムも開発し、野外と実験室での植物応答の違いを体系的に解明しました。これらの研究から、実環境での応答の予測に重要な知見が得られました。

>15:45~16:20

「出芽酵母細胞内における解糖系酵素集合体の発見とその解析・利用に関する研究」
三浦 夏子 氏(大阪公立大学 大学院農学研究科・准教授 )
近年、細胞内で可逆的に形成される タンパク質集合体とその機能に注目が集まっています。我々は 2013 年に、出芽酵母の細胞質内で、低酸素条件下で解糖系酵素などのタンパク質が集合体を形成することを初めて報告しました。細胞内で形成される酵素群の集合体は、特定の代謝反応を速めたり、分岐した代謝経路の選択性を変えたりする機能を持つことが明らかになりつつあります。最近の研究では、この集合体形成の原理の一端を解明し、利用することで、特定の物質生産経路において代謝反応の効率化が可能であることを示しました。

16:20~16:55

「植物の交雑資源拡大に向けた受精前障壁メカニズムの研究」
藤井 壮太 氏(東京大学 大学院農学生命科学研究科・准教授)
植物は動けないので、昆虫などの助けを借りて受精して子孫を残します。そのため、雌 しべには 同種だけではなく他の植物の花粉も運ばれますが、多くの植物は巧妙な「受精前障壁」という仕組みをもっていて同種花粉のみを選択することができます。私たちは、受精前障壁の分子実態SPRI1 や SPRI2 を世界に先駆けて発見にしました。このような新しい受精前障壁因子を発見し人為制御することで、これまでにない種間雑種作物開発に向けた研究を展開しています。

16:55~17:00

クロージングトーク

参加方法

講演会参加費

無料

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お申し込み締め切り

2025年2月11日(火)

※参加者名簿は主催者・講師等で共有いたします。
※参加登録完了後に申込完了メール、前日にリマインドメールを送信いたします。
※セミナーURLは申込完了メールとリマインドメールメールに添付いたします。
※メールが届かない場合は、下記担当者にご連絡下さい。

お問い合わせ

(一財)バイオインダストリー協会(担当:近藤、北清)
E-mail:jba.award(at)jba.or.jp ((at)を@に変えてください)