【開催日時】 2024年 10月 17日(木) 14:00~16:30
【会場】 Zoom配信
【定員】 500人
【主催】 (一財)バイオインダストリー協会
【後援】 (公社)日本農芸化学会(予定)
【協 賛】 (公社)日本生物工学会(予定)
食用動物の鮮度と食べ頃の可視化装置『MIRASAL(見らさる)』
【北大発】魚の食べごろがひと目でわかる!「鮮度見える化システム」
坪内 直人 氏(北海道大学大学院 工学研究院 附属エネルギー・マテリアル融合領域研究センター エネルギー変換システム設計分野 准教授 )
産地と消費地の魚介類卸売市場では、鮮度が価格に影響する重要な要素であり、その評価指標としてK値が提唱されている。しかし、K値は死後の動物の部位をサンプリングし処理を経て分析するため、リアルタイムでの評価が難しい。演者らは魚介類の種類や大きさ、死後経過時間、保存温度などから鮮度と食べ頃を評価する装置MIRASALを開発した。牛肉や鶏肉などの畜産動物にも利用できる可能性があり、特許化や携帯性の向上に取り組んでいる。
大豆と同等のタンパク質を含有する未利用紅藻の健康機能
岸村 栄毅 氏(北海道大学大学院 水産科学研究院 教授)
主に北海道に分布する紅藻ダルス(Devaleraea inkyuleei)はコンブ養殖の邪魔物として除去されるが、タンパク質および炭水化物をそれぞれ約40%(乾燥重量当たり)含み、このタンパク質含有率は大豆と同等である。タンパク質の主成分は光合成補助色素である赤色のフィコエリスリン(PE)であり、PEおよびPEから調製したペプチドにACE阻害、抗酸化、脳機能改善などの健康機能が明らかとなった。また、炭水化物の主成分であるキシランから調製した特異な構造のキシロオリゴ糖がビフィズス菌に対する増殖促進作用を示した。さらに演者らはダルスの生産法の確立に向けて検討し、その産業利用推進を目指している。
根で植物をコントロールする
綿引 雅昭 氏(北海道大学大学院 理学研究院 生物科学部門 形態機能学分野 准教授)
園芸や果樹栽培では、根と地上部のバイオマス比を一定に保つという経験的知見に基づき、根剪定が地上部をコントロールする手法として広く採用されている。演者らは根の再生に必要な植物ホルモン、オーキシンを合成するYUCCA9遺伝子を発見し、薬剤の組み合わせや遺伝的な形質の変化により、根の再生を阻害可能な植物も開発した。この成果により、植物の地上部のバイオマスを調整し、農業や園芸での高収穫や労働集約、コスト管理、高付加価値化に貢献する可能性がある。
成長のツボを押す新しい植物生育促進技術
森川 正章 氏(北海道大学大学院 地球環境科学研究院 環境生物科学部門
環境分子生物学分野教授)
ウキクサは、水質汚染物質の窒素やリンを吸収して生育できる陸上水生植物であり、タンパク質含有量が大豆に匹敵する約30%、デンプン蓄積量も最大50%に達する。ウキクサは家畜飼料やバイオ燃料生産さらに食糧に利用可能な次世代バイオマスであり、個体サイズが小さいため表層細菌の共生作用により生産収率を格段に向上することができる。遺伝子組換えを伴わない手法として、食品工場の排水処理や下水処理の省エネ化、さらに一部の野菜植物工場の収率向上や省エネ化についても検討した。
※講演プログラム・講師について ⇒ こちら をご参照下さい。(PDF 921KB)
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10月15日(火)
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(一財)バイオインダストリー協会(担当:矢田、岸本、北嶋)
E-mail:miraibio(at)jba.or.jp ((at)を@に変えてください)