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奨励賞受賞者セミナー第2弾「バイオエコノミーの実現に向けてグローバル課題解決の先鋭」

  • 大賞・奨励賞
更新日:2023年2月21日
奨励賞受賞者から最先端の研究成果と未来への展開を紹介いただきます

開催概要

【開催日時】 2023年3月15日(水)15:00~17:10 

【会場】 Zoom配信

【定員】 200人

【主催】 (一財)バイオインダストリー協会 大賞・奨励賞事務局

近年、遺伝子配列や代謝経路をデザインするバイオテクノロジーの高度化が急速に進展し、世界中でバイオものづくり革命が起きている。経済成長と環境に配慮した持続可能な社会実現に向けてバイオに対する期待は大きい。
2022年度第6回バイオインダストリー奨励賞受賞者4名の先生から、微生物による有用化合物のバイオ生産、生体適合性の高い機能性ナノ粒子による生体医工学への展開、環境汚染物質の浄化と廃棄系バイオマスの再資源化、無生物材料から人工ゲノムの開発といった、人類が直面する様々な課題解決に向けた最先端の研究成果と未来への展開を紹介いただく。

プログラム

15:00~15:10

オープニングトーク JBA事務局

15:05~15:35

「バイオミネラリゼーションによる機能性ナノ粒子の精密グリーン合成」
田中 祐圭 氏(東京工業大学 准教授)
貝や真珠に代表されるように、生物は環境中という穏やかな条件で緻密に形態制御された鉱物を合成します(バイオミネラリゼーション)。このバイオプロセスに倣った機能性ナノ粒子の環境調和型(グリーン)合成法を提案しています。 具体的には、金属イオンと混ぜて室温で静置するだけで、様々な形態そして物性を示すナノ粒子を合成できるバイオ"ナノ"ミネラリゼーションペプチドの探索法を開発しました。これにより、触媒として利用できる微小金ナノ粒子や、がんの光温熱療法に利用できる可能性のある三角金ナノプレートなどをグリーン合成できるペプチド配列の存在を見出しています。 このようなペプチドを用いて合成される生体適合性の高い機能性ナノ粒子は 生体医工学分野など幅広い分野での利用が期待されます。

15:35~16:05

「生物学的環境技術の効率化に寄与する生物間相互作用の解明と応用展開」
簡 梅芳 氏(東北大学大学院環境科学研究科 助教)
生物とそれを取り巻く環境の調和を生み出す技術の創出に向け、植物とその根圏に生息する微生物に着目し、両者からなる「複合生物系」による環境汚染物質の浄化機能の解明から技術提案まで研究を行っています。 本講演では、奨励賞の受賞理由となった、有害物質のヒ素やPAHsに対する植物・微生物間作用による効果的除去機構の研究成果と、実環境にて実証した事例紹介に加え、処理過程にて生じた廃棄系バイオマスの再資源化に関する取組みを紹介します。

16:05~16:35

「人工代謝経路の設計技術を用いた有用化合物のバイオ生産に関する研究」
白井 智量 氏((国研)理化学研究所 環境資源科学研究センター 上級研究員)
近年、微生物の「醗酵」による技術と「合成生物学」を利用した有用化合物のバイオ生産技術の開発が盛んです。ゲノムシーケンスと情報処理技術の革新により、ゲノムスケールレベルでの代謝反応をコンピュータ上で計算し、合理的な設計が可能になってきています。 そして、これまで微生物が生合成できなかった化石資源由来の有用化合物のバイオ生産が実現しつつあります。 本講演では、開発した3つの代謝設計ツールを機能的に活用することで、微生物を用いた非化石原料の1つであるグルコースから有用化合物のバイオ生産の実証例について紹介します。

16:35~17:05

「細胞外で複製し進化する人工ゲノムDNAの開発」
市橋 伯一 氏(東京大学 大学院総合文化研究科 教授)
本研究では、核酸やタンパク質といった無生物材料のみを用いて、ゲノムDNAからの遺伝子発現と持続的な複製による進化を細胞外で行うことに成功しました。今後、今回用いた人工ゲノムDNAに遺伝子を追加していくことにより、低分子化合物を与えるだけで自律的に増殖する人工細胞を開発し、より安定で制御しやすい有機物質生産へつながることが期待されます。 また、この人工細胞技術により、普通の細胞を使っていては得られないような細胞毒性のある酵素や人工基質を取り込むような酵素の進化工学も可能になると期待されます。

17:05~17:10

クロージングトーク

参加方法

講演会参加費

無料

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お申し込み締め切り

2023年3月13日(月)

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(一財)バイオインダストリー協会(担当:近藤、北清)
E-mail:jba.award(at)jba.or.jp ((at)を@に変えてください)