活動紹介

戦略的イノベーション創造プログラム「次世代農林水産業創造技術/次世代機能性農林水産物・食品の開発」

[委託元] 農研機構 生物系特定産業技術研究支援センター
[事業期間] 平成27年度~平成30年度

平成27年4月1日から、内閣府 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「次世代農林水産業創造技術」「次世代機能性農林水産物・食品の開発」「脳機能活性化コンソーシアム」の研究調整業務を担当しました。

SIPは、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が指令塔機能を発揮して、府省の枠や旧来の分野を超えたマネージメントにより、科学技術イノベーションを発揮するために、平成26年10月に創設された国家プロジェクトです。SIP第1期の課題は、日本経済再生に寄与できるような世界を先導する11プログラムから成り、その一つが「次世代農林水産業創造技術」で、最高の知識産業としての農林水産業を再生・創出することを目指しました。このプログラムの課題のひとつが脳機能活性化や身体ロコモーション機能改善等に着目した「次世代機能性農林水産物・食品の開発」で、5つのコンソーシアム(「脳機能活性化コンソーシアム」「運動・身体機能維持研究コンソーシアム」「時間栄養・運動レシピ開発コンソーシアム」「ホメオスタシス多視点評価開発グループコンソーシアム」「未利用藻類の高度利用を基盤とする培養型次世代水産業の創出に向けた研究開発コンソーシアム」)から構成されています。

達成目標と成果の要約

内閣府のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)「次世代農林水産業創造技術/次世代機能性農林水産物・食品の開発」(管理法人:農研機構)を構成する5つ(ⅰ)~(ⅴ)のコンソーシアムのうち、阿部啓子 東京大学大学院 特任教授が研究代表を務める 「(ⅰ)機能性農林水産物・食品による脳機能活性化に着目した科学的エビデンスの獲得及び次世代機能性農林水産物・食品の開発」のコンソーシアムの一員として、「次世代機能性食品に関する研究調整業務」を担当しました。

  • コンソーシアム内の連絡体制の一元化を図り、年間スケジュールの管理、構成・協力企業へのサポート、そして、コンソーシアム間との連携強化に向けた体制整備を整備しました。
  • 出口戦略(実用化・事業化)を見据えて、SIPコンソーシアム成果のアウトリーチ活動を行いました。公開シンポジウムを企画し、研究成果のアウトリーチ活動を行い、BioJapanではSIP主催セミナー・ミニシンポジウム・パネル展示を企画し、出口戦略(実用化・事業化)をアピールしました。
  • SIP「次世代機能性農林水産物・食品の開発」の経済的効果を介護費用の削減をもとに平成27年度と平成28年度に試算しました。
  • 厚生労働省(2016年度)、消費者庁(2017年度)に対して、食薬区分(昭和46年度通知)(別添2)「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」に記載された成分を含むものであっても、生鮮食品及びその加工品、伝統的発酵食品については、機能性表示が可能なように、「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」に、但し書きを追加する等の運用の見直しを、日本バイオ産業人会議、内閣府SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)「次世代農林水産物創造技術」農林水産省担当官等と連携し、規制改革ホットラインに要望書を申請し、「食薬区分」の見直しが、厚生労働省・消費者庁ホームページにQ&Aとして掲載されました(平成31年3月18日)。

この「食薬区分」の見直しにより、SIP成果である米・玄米とその加工品に含まれるγ-オリザノール、桑葉とそのお茶に含まれるデオキシノジリマイシン、甘酒、酒粕に含まれるS-アデノシルメチオニンの機能表示が機能性表示食品で可能となり、今後、生鮮食品及びその加工品、伝統的発酵食品から新たに見出された関与成分は、「食薬区分」別添2に入っていたとしても、機能性表示食品への届出が可能となり、アカデミア・産業界の食品の機能研究を後押しするものとなりました。

参考情報

 

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