Activity Report 2019
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■ 糖鎖利用による革新的創薬技術開発事業 世界的にトップレベルにある我が国の糖鎖基礎研究技術を駆使し、創薬標的になり得る糖タンパク質等を同定し、創薬標的としての意義を解明することを目標とする研究開発事業です。JBAは研究開発の一部を分担し、また研究コンソーシアムの管理、研究成果の導出を目的としたユーザーフォーラムおよび知財委員会の運営を行っています。2018年度は中間評価が実施され全参加機関の残り2年間の継続実施が決定、また研究開発を加速するため新たな課題が追加採択され分科会【6】としました。■ 研究開発プロジェクト 農林水産物・食品に含まれる様々な機能性成分のうち、脳機能改善および認知低下防止効果、身体ロコモーション改善効果等が見込まれる成分を対象として効果の科学的エビデンスを検証するとともに、その成果を活かした次世代農林水産物・食品を開発し、研究成果を社会に実装しています。JBAは5つのコンソーシアム(第1班(脳機能)、第2班(ロコモーション)、第3班(時間栄養・運動)、第4班(ホメオスタシス評価)、第5班(藻類))内の連携を図り、参画機関・協力企業をサポートしました。2018年度は最終年度であり、これまでの連携を生かし、長期的視野に立った研究プラットホームの形成に注力しました。BioJapan 2018でこれまで得られた成果と今後の展望を中心に主催者セミナーで報告しました。出展者プレゼンテーションでは、具体的な商品開発につなげた社会実装の実例を大学・企業共同で紹介しました。■ 内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP2)  /スマートバイオ産業・農業基盤技術/  アグリバイオ・スマート化学生産システムの開発■ 内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「次世代農林水産業創造技術」  「次世代機能性農林水産物・食品の開発」 SIP第2期課題「農林水産業系未利用資源を活用した次世代化学産業基幹技術の開発」に採択されました。石油資源への依存低減や持続可能社会の実現に向けて期待されるバイオ素材等のサプライチェーンの確立には、基幹素材の安価・安定供給が課題です。本研究では、農業系未利用資源から各成分を高効率に分離し、複数の高付加価値素材と基幹素材を併産する一貫プロセスの開発を、産学・地域の連携で目指します。BioJapan 2018 展示会場においてSIP成果を商品開発につなげた社会実装の実例を紹介内閣府/農研機構生研支援センター(管理機関) 2015~2018年度経産省/AMED 2016~2020年度内閣府/農研機構生研支援センター(管理機関) 2018~2022年度■ 植物等の生物を用いた高機能品生産技術の  開発/糸状菌を用いた有用タンパク質同時生産  制御による有効性検証 スマートセル創出研究の一環として、糸状菌が生産する多種の糖化酵素のプロテオーム解析と酵素生産性が変化した変異株の転写解析を行うウェット研究、ならびに得られたオミックス情報をもとに遺伝子ネットワークモデルを構築し、糖化酵素遺伝子の発現制御因子を探索するドライ研究を産学連携で進めています。最終的に複数の糖化酵素遺伝子の同時発現制御が可能なモデル・システムを構築し、事業化を目指します。経産省/NEDO 2016~2020年度■ 再生医療の産業化に向けた細胞製造連加工システム  の開発/ヒト多能性幹細胞由来の再生医療製品製造  システムの開発(心筋・神経、網膜色素上皮・幹細胞) 細胞製造技術に係る動向調査・様々な基礎的および応用戦略分析を実施し、まず、再生医療周辺産業の世界市場獲得に向けたビジネス戦略として“コトづくり戦略”を構築しました。その後継続的に最新動向の入手を進め、米国動向に引き続き、2018年度は欧州の政策・技術進展状況を整理・分析を実施するとともに、組合活動成果の一担をB&I誌に紹介しました。■ 次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開  発事業(バイオ医薬品の高度製造技術の開発/  バイオ医薬品連続生産等の基盤技術開発) バイオ医薬品製造技術は、大型培養槽を使った第一世代技術に続き、シングルユース製品を用いた製造法・製造環境が進みCMOによる受注展開も活発化してきていますが、更なるコストダウンを目指した技術開発として連続培養・連続生産の取組みが進み始めています。学会・論文情報・企業IR情報等から、バイオ医薬品の連続生産に係る海外最新技術動向の調査・分析を進めています。 経産省/AMED/次世代バイオ医薬品製造技術組合(研究分担) 2018~2020年度経産省/NEDO,AMED/幹細胞評価基盤技術研究組合(研究分担) 2014~2018年度SPL1:久野敦連鎖の検出分科会【1】SPL2:梶裕之TL:久野敦、千葉靖典PL/SPL/TL会議⇒全体マネジメントユーザーフォーラムJBA事務局知的財産委員会研究情報報告会研究情報評価相談会慶應大分室産総研分室集中研知財コーディネータPL:坂元 亭宇AMED研究コンソーシアム研究推進会議[ 糖鎖創薬PJ研究開発マネジメント体制 ]先端バイオ情報提供 シーズ発掘・産業化(2)構造解析分科会【2】SPL3:梶原泰宏製造分科会【3】SPL4:山本一夫補足分子作製分科会【4】SPL5:入村達郎創薬意義解明分科会【5】SPL6:千葉靖典創薬研究分科会【6】9Advanced Biotechnology AgoraJBA _ Activity Report 20194

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